コロナで、「国公立大学」「理系学部」が格段に難しくなる⁉❷

2020/6/16 (火)

「皆さん、おゲンキですかっ!」と、あえて大声で叫ぶ、早くも夏バテ気味のジャンプアップ教室長です(笑)。

「梅雨」に入りましたね~。「今年はコロナもあったし、大雨だとか、水不足だとか、これ以上の天変地異はご勘弁を!」という感じですね。

さてさて早速ですが、前回の続きに戻りましょう。「コロナが大学受験にどんな影響を及ぼすか?」です。

前回、「コロナによる学校休校により、大学入試の試験範囲が大きく削減されたり、入試の日程が大幅に後ろ倒しになる可能性は低いのではないか」というお話をしました(詳しくはこちらをクリック)。試験範囲が狭まり、入試実施日が遅れることを期待していた皆さん、申し訳ありません(笑)

では、「コロナが高3の皆さんの志望校・志望学部の選択にどのような影響を与えるのか?」という、もう一つの問題について考えてみましょう

『高校3年生の進路』と『コロナ』。

一見、まったく関係なさそうですが、実は、今年度以降しばらくの間、コロナが、高3生の志望大学・学部の選択に大きな影響を与えることになりそうなんです。

下表をご覧ください。この表は、旺文社教育情報センターが作成した「コロナ不況で大学入試はどうなる?(以下、旺文社報告)」(報告書の実物を見たい方は、こちらをクリック)という報告をジャンプアップ教室長がまとめたものです。

この報告によると、今後しばらくの間、高3受験生の進路選択は、「リーマンショック時」や「バブル崩壊時」と同様の傾向を持つものになるだろうというのです。

その傾向とは、「大学進学率の低下(専門学校への進学率の上昇)」、「国公立大学への進学率の上昇(私立大学への進学率の低下)」、「理系学部への進学率の上昇(文系学部への進学率の低下)」、「地元大学への進学率の上昇(首都圏・関西圏の大学への進学率低下)」、「浪人率の低下(現役進学率の上昇)」の6つです。

なぜ、このような傾向が生まれるのでしょうか?

実は、この点に、前々回お話しした、コロナ後に「大・就職氷河期は来るのか?」という問題が関わってくるのです(このテーマに関しては、こちらをクリック)。

旺文社報告によると、景気が悪くなり、世帯収入の減少傾向が顕著になると、「できれば、『地元』の『国立大学』に『現役』で合格して、実家から通学してほしい。それが無理なら、大学をあきらめて専門学校に進学してほしい」という、保護者からの要望が強くなります

さらに、4年後の「就職難」を見越した、「理系学部に進学して専門的な知識を身に付けたほうが、就職に絶対有利だろう」という予想も、このような傾向を一層強めることになります

その結果、「リーマンショック時」や「バブル崩壊時」には、首都圏・関西圏の私立大学文系学部の難易度や進学率が低下する一方、地方の国立大学の理系学部の倍率・難易度が軒並み上昇し、大学進学の難易度が全体としてアップすることになります

「新型コロナの影響で経済状況が悪化する中、これから⼤学⼊試では何が起こるか。基本的には上記と同じ現象がより⼤規模に起こる可能性が⾼い」、というのが旺文社報告の最終的な結論になります。

受験生の皆さん、いかがでしょうか?

ジャンプアップ教室長は、コロナ不況の到来も含めて、旺文社報告の分析が今年度以降の大学受験で現実のものになる可能性がかなり高いと考えています。

しかも、今年はセンター試験に代わる「共通テスト」の実施初年度にあたります。さらに、「大規模私立大学の合格者数厳格化」の流れは今年も変わらないと予想されます(この2テーマに関しては、別の機会にご紹介しますね)

高3受験生の諸君は、ここでも「最悪の事態を想定し、楽観的に動く」ことが重要です。国公立大学理系学部の難易度はアップすることを前提に、前倒しのスケジュールで受験勉強を進めてくことが必須です。

今年の大学受験は厳しいものになりそうです…。

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